歴史と伝統あるお寺「滋賀県の長命寺」は、「健康長寿の観音さん」として親しまれています。重要文化財の長命寺の三重塔、長命寺の山門や仏像など、観光の見どころが多く長命寺ならではの特別な御朱印も人気です。長命寺へのアクセスとしては、石段と車での登り方の二種類があり、びわ湖からのアクセスも良いため、多くの観光客が訪れます。本記事では、長命寺の歴史や見どころ、主なアクセス詳細などを解説致します。
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長命寺の歴史
滋賀県近江八幡市にある「長命寺」ですが、読み方は「ちょうめいじ」と読みます。長命寺は、琵琶湖に面した姨綺耶山(いきやさん)の中腹に位置しています。開基は聖徳太子のお寺です。
本尊は「十一面千手千眼観世音菩薩立像」で、開創は619年、天台宗単立という宗派になっております。西国三十三札所第三十一番札所になっているほか、重要文化財の多いお寺です。
長命寺の所縁は300歳以上生きた大臣
聖徳太子の諸国歴訪の前に、景行天皇二十年、武内宿彌(たけのうちすくね)という当時長寿で有名だったのでしょう、大臣(おとど)がこの 姨綺耶山 (いきやさん)という山に登り長寿を祈ると300歳以上も長生きして6代の天皇に使えたと言われています。そのため、長命寺の御利益として「寿命長遠」とされています。
長命寺の命名者は聖徳太子
聖徳太子が諸国歴訪の際、柳の巨木の「寿命長遠諸願成就」の文字と観世音菩薩の御影の前で、老翁に出合います。翁は「此の霊木で千手十一面聖観音三尊一体の聖像を刻み、伽藍を建立すれば武内大臣も喜び、万人が崇拝するだろう」という事を告げ、聖徳太子はお告げに従って尊像を刻まれ伽藍を建立し「長命寺」と名前を付けられたといいます。これが長命寺の基礎となったのです。
長命寺の見どころ
長命寺では、808段の階段を登るのがお決まりのコースで所用時間は、長命寺までおよそ30分程かかります。なかなかキツイですが、長命寺の高台から見るびわ湖の景色は格別です。また、長命寺は、重要文化財の建物が見どころでで、人気の御朱印も充実しています。
ここでは、長命寺の観光の見どころを深掘りしてみていきます。
長命寺の三重塔
山門から808段の階段を上っていくと、本堂右手石段上に朱色の三重塔が見えてきます。この石段の道が参道になります。山の中にたたずむ姿がとても美しい三重塔は、本堂の裏手にそびえるように見えます。三間塔婆、杮葺、総丹塗で、塔高は24.35mです。
朱色山あいに映えます。本堂右手石段上にある重要文化財です。観光の重要ポイントです。こちらでも、御朱印帳に御朱印がいただけるようです。
長命寺の山門
石段を上がっていよいよ境内に入る入口には、扉のない門があります。門の両側には、西国三十一番札所、長命寺と記してあります。山門を入ると、屋根のある手水舎があり、色々なお札のようなものがかかっており、静寂な場所となっているようです。
長命寺の三仏堂
190829西国三十三所31番 #長命痔 300年長生きした武内宿禰が祈願した柳に聖徳太子が三位一体の御本尊を刻み長命寺と名付け建立と。琵琶湖湖畔から808段の急な石段だが駐車場からは100段ほどで境内。檜皮葺、深い赤の丹塗、独特の伸びやかな屋根形状の本堂や三重塔、三仏堂がバランスよく配置され厳か。 pic.twitter.com/1XNrhwnFJA
— clashyo (@YcUBdTVbfVJLnJa) September 12, 2019
三仏堂は、釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来の三尊を祀っており、持仏堂とも呼ばれています。平安時代や古い時代を思わせるような、上品でとても美しい建物です。入母屋造、檜皮葺、桁行五間、梁間四間で、元暦元年 (1184年) 建立の古いものでしたが、永正13年(1516年)焼失により再建されました。三仏堂内陣須弥壇で、釈迦如来、阿弥陀如来、薬師如来の三尊が安置されています。金色に御威光が安心感を与えてくれます。
長命寺の本堂
本堂は、入母屋造、桁行七間、梁間六間となっています。現在の本堂は大永四年 (1524年) 再建だそうです。檜皮葺の屋根の形など、とても見事です。檜皮葺本堂の前に「西国三十一番札所 長命寺」と書かれた寺標があります。御朱印も、こちらで授与していただけるようです。本堂内陣は、聖徳太子がお告げに従って、長命の大臣由来の柳の木をを彫って作ったと言われる本尊千手観音立像(重文)や、左聖観音立像(重文)、右十一面観音立像(重文)が祀られています。
長命寺の鐘楼
鐘楼 (重文)は、檜皮葺、重層袴腰、入母屋造の、これまた繊細なつくりの見事な物です。屋根や手すり、土台の入り口まで、あっと言わせるような美しい姿です。内部に入って鐘を付かせていただくこともできるようです。内部も精巧な作りです。梵鐘は鎌倉古鐘で、その楼内の響きはすごいものがあります。鐘楼の横には如法行堂という小さなお堂もあります。内部には勝運将軍地蔵尊、知恵文殊菩薩、福徳庚申尊の三尊が祀られています。
長命寺から琵琶湖を一望できる
長命寺はびわ湖が一望できるお寺として有名です。長命寺の広場からでも、場所によっては見えない場所もあるそうですので、琵琶湖の方向を確認してみることをおすすめします。
太郎坊権現社から振り返るときれいだという口コミがありました。少し奥まっていますが上ってみましょう。
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長命寺の巨岩
びわ湖を一望できる太郎坊権現者付近には巨岩があり、京都愛宕山より飛来した巨岩です。
長命寺の巨岩ー pic.twitter.com/Bw48lzjsTj
— みやこ (@myako_mahorama) May 6, 2014
拝殿のすぐわきに拝殿に寄りかかりそうになっています。天文年間、長命寺に住んでいた普門坊と云う僧が寺護持の為に魔王に姿を変えて祠を建てこの権現を呼んだと言われています。長命寺の総鎮守社といわれる太郎坊です。
長命寺の御朱印
全国で人気御朱印や御朱印帳ですが、ここ長命寺では様々な御朱印の種類があるようです。書かれる事はその時々で異なるのかもしれません。「長命寺」の他、「三佛堂」、「毘沙門天」などがあります。
また、新発売の御朱印帳も華やかで美しいです。加えて、各寺毎月持ち回りの月参り巡礼日用には記念印入りの特別な御朱印を用意してるようです。
また、長命寺の御朱印帳はネットでも購入ができます。1300年記念バージョンや、ヒノキの御朱印帳、ひも綴じタイプ、水墨画入り、ビニールカバー付き、専用袋付きなど様々なものがあり、親子で買い求める人もいるようです。
長命寺の基本情報・アクセス情報
長命寺の拝観料は無料です。拝観時間は午前8時から17時まで。納経時間は午前8時から17時です。また、御朱印の受付時間は午前8時から17時までとなり、時期により特別拝観や特別イベントなども行っています。
アクセス方法は下記となります。
■電車とバスでアクセス
電車とバスによるアクセスになりますが、JR東海道線近江八幡駅下車、近江バスで長命寺バスまで所要時間25分、下車後、石段の参道又は自動車道の新参道を上ります。「長命寺」バス停のある道路は、片側がびわ湖、片側が長命寺の山になっています。長命寺のある場所への石段もそこから始まっています。
■自動車でアクセス
名神高速「竜王インター」下車、国道8号線を右折し、橋を2つ過ぎてすぐの信号を東へ、川を左折して北に8km進むと到着です。または、彦根方面から国道8号線を通し、国道「武佐」から渡合橋を渡って北へ10kmほど進むと到着します。
■長命寺の駐車場(山上駐車場)
駐車場は有料で、普通車50台のスペースが用意されています。山上駐車場にも見どころがあり、亀の背に乗る長命寺寺標がみられます。聖徳太子が命名したとおり、長命で有名な亀の背に乗っています。
まとめ:長命寺を訪れて絶景を堪能しよう!
聖徳太子が開基の由緒あるお寺で、重要文化財になっている美しい建物や像もさることながら、琵琶湖の景色や周辺スポットが充実しているのも人気の理由です。
近くにある、日帰り温泉「長命寺温泉 天葉の湯」も人気で、長命寺へ観光に行った際には合わせて立ち寄りたい場所です。参考に行ってみてください。